着物は一代だけで終わるものではなく、おばあさんからお母さんへ、お母さんから娘へと長く着ることができるものです。
着物の柄にも流行がありますが、何年ごとに流行の柄が巡ってきたり、古い着物もレトロとして重宝されることもありますよね。
そのような特徴がある着物ですから、お母さんやおばあさんの着物を仕立て直して着たい、ということもあります。
着物には予め幅がありますので、着付けの方法で、ある程度のサイズ違いはごまかすことも可能です。
しかし、もともと短い袖を着付けで長く見せたり、極端に身丈を長くしたりというようなことはできません。
そんな時にはお直しする必要があります。
着物のお直しにかかる相場と、お直し方法の流れについて説明します。
Contents
着物をお直しできるところ
着物のお直しは、和裁士さんに頼みます。
もし近くに和裁士さんがいない場合は、呉服屋さんで相談してみるとよいでしょう。
ネット検索でも着物のお直しショップを見つけることは可能です。
宅配便で送ってお直ししてもらえるので、手続きも簡単です。
着物お直しの相場
身丈や身幅を調整する場合、長くするよりも短くする方が安くなります。
身丈や身幅を短くするにはだいたい8,000円~12,000円、反対に長くする場合は10,000円~14,000円が目安となります。
袖丈を調整したり、改めて袖を作り直す場合、4,000円~6,000円見ておけば十分でしょう。
裄直しになると少し複雑で、袖幅や肩幅のみのお直しなら4,000円~6,000円、袖幅と肩幅両方の場合は5,000円~7,000円、袖幅と袖丈裄になると8,000円~10,000円となり、かなり差があります。
お直しする場所とその数によって異なりますので、どんなふうに調整したいのか、具体的によく確認しあうことが大切です。
着物お直しの方法と流れ
ネットで見つけたお直しショップでお願いする場合の流れは次のような感じになります。
1.申込
申込フォームに記入しオンラインで送信するか、電話で申し込みをします。
ショップから連絡があるので、そこでどこをどうお直ししてほしいのか、詳しく希望を伝えます。
2.着物を送付
お直しする着物を梱包して送ります。
雨にぬれてもよいように防水袋に入れてから箱に詰めるようにします。
3.見積
ショップでは実際に送付された着物を確認し、お直しの見積もりを知らせてくれます。
見積もりを確認し、問題がなければお直し開始となります。
キャンセルすると送った着物は返送されます。
4.支払いとお直し品受領
お直しが終了すると、連絡がありますので、代金を支払います。
代金の支払いが確認されたら、お直しした着物が返送されてきます。
着物が到着したら、きちんと希望通りお直しされているか確認します。
万が一、お直し寸法などが間違っている場合は、すぐにショップに連絡しましょう。
指定期日以内なら、無料でやり直してくれるケースが多いです。
お直し代は意外とかかる?
お母さんやおばあさんの着物で、年齢的に、もう着れないという着物ってありますよね。
サイズが合わないものでもプロにお直しをお願いすることで、娘さんが自分のお気に入りとして着こなすこともできるでしょう。
でも、お直しするしても自分に似合うかどうか分からない、それほどお金をかけてまでお直しして着物を着るかしら?
というような場合は、専門業者に買い取ってもらうという選択肢もあります。
そのままタンスに眠らせておいてカビが生えてしまう前に、一度、着物買取をお願いすることを検討してみてもいいかもしれませんね。