タンスの中に眠っている着物、大島紬がある場合、それがいくらくらいの金額で買取してもらえるのが気になりますね。
大島紬は伝統のある着物ですが、まったく着なくなったのならリサイクルして必要な人に使ってもらうほうがいいかもしれません。
とはいえ、大島紬は魅力的な着物だし、手放すのは惜しい、と思う方もいるでしょう。
そこで、大島紬はどのくらいの買値が付くのか、その相場を確認してみることにします。
そもそも大島紬って?
大島紬は、日本三大紬であり、世界三大織物の一つでもあります。
世界的に価値を認められているものでありながら、正装にはなりません。
あくまでも、カジュアルな着物という位置づけになります。
大島紬は、その歴史が古いことでもよく知られています。
実は日本最古の絹織物といわれているんですよ。
大島紬の発祥は奄美大島ですが、鹿児島市内や宮崎県で作られたものも「本場大島紬」と称されます。
そんな大島紬は、決して派手な着物ではありません。
黒や白といったシックな配色で織りなす「奥ゆかしさ」が魅力の一つかもしれませんね。
友禅のような派手さはありませんが、着物好きにとって、一枚は持っておきたい着物でもあります。
気品と高級感あふれる大島紬は、着る人の年齢を選ばないことでも重宝される着物です。
大島紬の買取相場価格
そんな大島紬、買取価格はいくらくらいになるのでしょうか。
相場としては、だいたい30,000円くらいが一般的なようです。
中には50,000円という価格が付くこともあります。
大島紬は人気のある着物ですが、フォーマルなシーンでの着用はできないため、やはりどうしても価格が下がる傾向にあります。
ただ、保存状態によっても左右されますので、具体的には業者に査定をお願いしてみましょう。
大島紬でも、証紙がついているものは、高値がつくことが多いです。
証紙は、大島紬の各産地協同組合が発行した証明書になります。
また、大島紬の中にも手織りのものと機械織のものとがあります。
もちろん、手織りの方が希少性が高く高値が付きます。
手織りの大島紬には経済産業省の伝統マークがついているはずです。
これがあれば、大島紬の中でも高値が付くでしょう。
その他にも、サイズが大きめのものや正絹(絹100%)のもの、有名作家のものは高く売れる傾向にあります。
大島紬を高く売るコツ
大島紬は、需要よりも供給の方が高いといわれています。
つまり、「買いたい」人よりも「売りたい」人の方が多いのですね。
売りたい人の中には、「大島だから高値がつくはず」と思っている人が多いようですが、実際には予想していたよりも低価格になってしまい、がっかりというケースもよくあります。
ですので、大島紬を売る時には少しでも高く売れるように工夫したいものです。
そのためには、まず、証紙があるならそれを準備して査定に出しましょう。
証紙があるのとないのとで、価格が全然変わってきます。
また、久しぶりに大島を出してみたら、虫食いの穴が開いていたり、ほつれがあったりすることもあります。
しかし、こういった穴やほつれは、補修しないで査定に出す方が無難です。
補修をした回数は、査定の時に低く価格を見積もられる要因になりますので、そのままの状態で買い取ってもらうほうがおすすめです。
さらに、大島紬にかかわらず、着物は時間がたてばたつほどカビやにおいがつくリスクが高くなります。
そうなってしまう前に、できるだけ良い状態で買い取ってもらうほうが賢明だといえるでしょう。