江戸小紋は礼装として着ることができないので、着用の機会がないままタンスの中にしまいっぱなしということも多いと思います。
そんな江戸小紋ですが、場合によっては高値で売れることもあるといいます。

江戸小紋の着物買取相場はいくらくらいになるのでしょうか。調べてみました。

そもそも江戸小紋って?

江戸小紋は、ぜいたくが禁止られていた江戸時代のひそやかなおしゃれとして流行したのが始まりです。
一見無地に見えるような着物の中に細かい柄を入れることが、「粋」として評価を得ていったのです。
特に、歌舞伎役者が好んで身につけた着物として、江戸時代の女性に大流行しました。

次第に江戸小紋の柄の繊細さが、職人たちの間で競われるほどになったのです。
このため、江戸小紋の特徴は、細やかにあしらわれた柄にあります。
決して華やかとは言えない着物ですが、繊細な柄を実現させるためには高い技術が必要です。

さらに、江戸小紋の色も特徴的で、通常は、渋い単一色で染められています。
それでいて、いかに個性を出すか、どんなふうに着物の美しさを表現するかを追求した、職人たちの魂がこもっているといってよいでしょう。

江戸小紋はもともと大名が身につけたものですが、だんだんと庶民の間にも広まっていきました。
そのため、柄模様も庶民的なモチーフがあつらえられているものも多いです。
例えば、大根とおろし金、家内安全や、江戸っ子独特のしゃれっ気をほうふつとさせる柄もあります。

このように、江戸の庶民のファッションセンスとユーモアが詰まった着物が江戸小紋なのですね。

江戸小紋の着物買取相場価格

このように、江戸小紋はもともとがカジュアルな装いです。
ですので、フォーマルとしては着用できません。
ちょっとしたお出かけなどに着ていくものですので、その他の着物に比べると買取価格は安くなるのが一般的です。

正絹であれば8,000円~20,000円程度の値が付くこともありますが、綿や麻などであれば、数百円にしかならないこともあります。
ただし、有名作家のものであれば、50,000円以上で買い取ってもらえることもありますので、まずは査定に出してみることをおすすめします。

江戸小紋を高く買い取ってもらうためのコツ

防虫対策を

江戸小紋の中でも、正絹であれば比較的高値が付くことがあります。
ただ、どうしても絹は虫がつきやすいものです。
そこで、江戸小紋を高く売りたい場合は、保存方法に注意し防虫対策をしっかりと行いましょう。

証紙があるものは添えて査定に出す

江戸小紋はもともと庶民の着物ですので、証紙が付いていないことが多いです。
しかし、有名作家のものや有名産地のものであれば、それに見合った証紙がついているはずですので、それを添えて査定に出しましょう。
ものによっては100,000円以上の高値が付くこともあるそうですよ。

早めに査定に出す

江戸小紋に限らず、着物は時間をおけば置くほど、カビやにおいがつきやすくなります。
ですので、もう着ないことが分かっているなら、早めに査定に出す方が高く売れる可能性が高いです。

もちろんカビやシミがあっても多少の汚れなら買取可能ですが、やはりきれいな状態の方がいい値が付きやすくなります。
ですので、少しでも高値で売りたいという場合は、とりあえず査定だけでもしてもらってはどうでしょうか。

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